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「ラニオーたん」

03 03, 2010
キットDLと拍手ありがとうございます!

そして質問企画からネタをいただいて、書き散らした短文です。
ラニオーのお話です。彼は老衛士だといいなーとか妄想してます。



****
控え室の片隅に、ひときわ青い顔をして座っているハイラの姿がある。
明らかにその一角だけが重い空気に包まれており、「軽薄な衛士」が聞いて呆れる重苦しさである。

彼がなぜそんな有様になっているのかというと、次の第二試合での対戦相手が、あの「ラニオー」であるからに他ならない。道を歩いていたらウンコを踏み、もう片方の足を踏み出したらさらにウンコを踏んだ、くらいの運の無さで最悪の対戦相手を引き当ててしまったのだ。

「そんなにウンコは踏んでないよ!」

神妙な面持ちで俯いていたハイラが、堪らず僕の解説に突っ込みを入れた。こんな状況でもつくづく律儀な男である。
さて、ラニオーを第二試合へと送り出してしまったノースタス(第一試合で彼と当たり、目を見張るような早業で棄権を宣言した)が、清々しい笑みをたずさえてその時の心境を語っていた。死線を乗り越え、心なしか一気に老け込んだように見える。

「対峙しただけで死を覚悟しました。
己がぼろ雑巾のようになってくずおれる様子が脳裏に浮かび、気がついたら棄権を宣言していたんです」

実に懸命な判断であったといえる。
ラ行衛士マジやばいの代表格であるラニオーは、鼻くそで人を殺せるのだという。
それはもちろん鼻くそがすごいという意味ではなく、丸腰であっても人を殺せるという比喩である。素手でそれなのだから、太刀を振るえば国境線の壁が崩れ落ちる威力だろう。

「ハイラ、退くのも勇気だぞ。ラニオーさんに比べたら、ハ行衛士の実力なんぞ中の上くらいなんだからな」
「そうだぞ。分相応って言葉を知っておいた方がいい」

しおらしくなったハイラを目の当たりにして調子に乗っているのか、ノースタスとグレオニーが口々に言い立てている。フェルツさん、ナ行とカ行があんなこと言ってますよとハイラが抵抗を見せ、フェルツは苦笑いを浮かべて彼をなだめた。

「……まあ、ここはやっぱり退いた方がいいだろ。別に誰もお前を笑ったりしないさ」
「そうだぞ。普段どんな相手でも上から目線で図々しく厚かましく失礼な態度を取ってきたお前が、ようやく己の実力を悟ってこれまでの愚行を恥じた、とか思われるかもしれないが」
「ああ。それでも棄権した方がいい」

「…………」

フェルツに始まり、ノースタス、グレオニーが見事な三連携を決める。物言いは穏やかだったが、これでは煽っているのと変わらない。そこまで言われてハイラが大人しく退くはずもなかった。

「……いいよ。あっちが鼻くそなら、私は耳くそで立ち向かってみせるよ」
「いや、剣使えよ」

意を決して立ち上がったハイラに、グレオニーが的確な突込みを入れた。
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Author:teracotta
衛士さんがとても好きです。
teracottaうpロダにて、二次創作キット作品を上げております。

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